新学年、ゴールデンウィーク(千葉市の休日夜間小児医療体制について)
4月になり、新学年が始まりました。
(1ヶ月くらい遅い書き込みですが(^-^;))
インフルエンザ、コロナはだいぶ下火になりましたが、
依然として溶連菌感染はおり、
これまででてこなかったRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス(年少児がゼイゼイする感染症)が増えています。
RSウイルスは、私が医者になった20年前には冬の感染症と言われていましたが、
その後新型インフルエンザの頃には冬から押し出され「夏の感染症」となり、
今回はまたコロナに押されて、春に移動してしまったのでしょうか。
検査は乳児=0歳児しかできないので注意が必要です。
1歳児もそこそこ重症化することがあるので、検査の保険適応を認めてほしいところですが。。。
ゼイゼイすることが体調に大きく関わる乳児。
なかでも早産児(産まれてからも数年は肺が未成熟なため)、
先天性心疾患の児(肺が苦しくなると心臓の血液の巡りがおかしくなるため)などは、
「流行期」に、RSウイルス予防の注射を月1でする必要があるので、
流行時期が移動すると予測が立てにくい部分があります。
これらは、私も4月から副会長になりました、千葉県小児科医会などでも実態調査を常にしており、
流行期を推定しています。
ちなみに今年の千葉県の流行期予測=注射接種時期は4-10月となっています。
昼間よりも夜に重症化し、1週間くらいの期間で日に日に増悪する細気管支炎、
大型連休の前に流行が来ると対応・説明が大変です。。。
暦の上では、明日から4日間が今年のGWになりますね。
円安の影響もあり、今年は「超安近短」だとのニュースも目にします。
ちなみに私は、5/4は休日救急診療所、5/6は夜間応急診療所勤務です(苦笑)。
大型連休に限ったことではないのですが、普段の土日も含め、
休日期間中の診療体制については、みなさんお困りのようで、よく質問されます。
今一度まとめておきます。
昨今、複数医師が勤務する大型クリニック(成人内科)では、年中無休のところもあります。
千葉市でも、特に千葉駅前には、複数の内科クリニックが土日も含めて開いており、
発熱に対する各種迅速抗原検査なども受けることができるようになっています。
しかしながら、こと小児科に限ると、まだそのようなクリニックは少なく、
この4月に、千葉市内では初めて、稲毛海岸に1つクリニックができたようです。
そして、小児も含め、夜間休日に往診をしてくれるクリニックも昨年稲毛区園生町に開院しました。
(便利さのためにリンクを貼りましたが、個人的な繋がりはなく、
情報提供目的であり、特別おすすめしているわけではありません)
また、従来型の体制としましては、
・日中は休日救急診療所@千葉みなと
・夜間は千葉市夜間応急診療@海浜病院脇
がそれぞれの時間対応しています。
平日の深夜帯0-6時は千葉市夜間応急診療も閉まっていることがあり、
その場合は、交代制で
・千葉市立海浜病院(大半)
・千葉大学医学部附属病院(時々)
・千葉県こども病院(時々)
が重症児の診療を行える体制をとっています(軽症児はなるべく日中の時間帯に受診を、ということです)。
RSの流行がくると、このあたりが難しくなってくるのです。
受診すべきかどうか、どこに受診したら良いか、迷ったらまず#8000に電話してください。
小児科経験豊富な看護師が電話対応し、必要と判断されれば小児科医も相談窓口に出ます。
新型コロナが5類感染症となりそろそろ1年です。
この1年は、コロナ禍で感染症に対する免疫の付かなかった子どもたちが、
数年分の感染症に次々にまとめてかかった1年だった印象です。
一通りかかり終わり、そろそろコロナ前の日常に戻るでしょうか。
5/5はこどもの日ですね。
子どもたちが元気に暮らせることを期待していますd(^-^)
2024.5.2 GW前に 力石浩志