年度末 <アフターコロナ、麻疹流行、小児定期ワクチン変更>
3月になり、子どもたちは卒業・卒園シーズンですね。
卒業・卒園、おめでとうございます。
慣れ親しんだ幼稚園、保育園、小学校、中学校などでの、楽しかった・つらかった思い出などを胸に、
また次からの新しい環境・新生活をがんばってください。
欧米の9月始業とのズレの問題は今後どうなっていくかわかりませんが、
やはり日本は、この、春の時期、暖かくなって、桜が咲いて、というタイミングと
卒業・新生活というのが合う気がしてしまいます。
開業してこの1年は、コロナ明けで、いろいろな感染症が流行しました。
そして今も、インフルエンザ、溶連菌、COVID-19、アデノウイルス感染症などは続いています。
幸いなことに、隔離期間的に卒業式・卒園式の不参加を通告せざるを得なかった子は多くはありませんが、
あと数日、なんとか乗り切ってもらいたいと思います。
今年は、インフルエンザにA/A/Bと3回かかった子もけっこういました。
とはいえ1年たち、なんとなく肌感覚としては、感染症は少し落ち着いてきた感じも受けています。
この2週間は、食物アレルギーの管理表対応や花粉症が多かった感じがします。
1年間、いろいろな感染症に晒され続けた子どもたち、おつかれさまでした。
きっともうそろそろ、これまでの普通の生活に戻れるのではないか、と思います。
そんな中、麻疹患者の発生がニュースになっています。
麻疹は、3日程度の発熱、いったん下がって(半日〜2日程度)、再発熱時に全身に発疹が出ます。
空気感染をするため感染力が非常に強く、感染すると死亡率も高い、やっかいな感染症です。
日本ではだいぶ感染者は減りましたが、数年に一度、海外から持ち込まれて一定の流行が起こります。
今回は、人の多い都内に入ってしまったことは難点ですが、幸い、後報は続いてはいません。
麻疹については、子どもは、1歳と、年長の歳で、2回、生ワクチンを接種することになっています。
0歳台では、母親からの免疫をもらっている前半期と、
それはなくなるものの、ワクチンにしっかり反応できない(免疫を作る力が弱い=ワクチンの効果が薄い)後半期があり、
感染の可能性とワクチンの効率の両方から、上記のようなスケジュールになっています。
1歳になったらなるべく早く初回のワクチン接種を行うこと、2回の接種を確実に行うこと、が重要になります。
0歳児については、6ヶ月を過ぎたら自費でのワクチン接種は可能となっています。
(ただし、効果は不確実なので、0歳台で1回接種しても、上記の規定の2回は接種することになります)
科学的根拠は弱いですが、今後流行が広がった場合、その地域に出かけることがある場合には、
自費でのワクチン接種も行えますので、事前にご相談ください。
(ワクチンの準備が必要になりますので、当日の接種希望には沿えません)
もう2件。
「お知らせ」にも記載しましたが、
4月から、定期ワクチン接種のうち、肺炎球菌ワクチンと、四種混合・ヒブワクチンが変わります。
肺炎球菌ワクチンは13価(PCV13)から15価(PCV15)へ変更となり(カバーできる肺炎球菌の型が増えます)、
四種混合は、ヒブワクチンと一体化し、五種混合に変わります。
なのですが、3/17現在、まだ千葉市が採用するワクチンや納入業者の選定が終わっておらず、
4/1開始には間に合わない見込みです。
肺炎球菌ワクチンは、PCV13の接種歴がある方も、次の接種からPCV15に変更になる形なので、
PCV15がクリニックに届いたところで、「肺炎球菌ワクチン」として、新しい方に変わります。
五種混合は、過去に四種+ヒブを接種したことのある方は最後まで四種+ヒブでいくことになっています。
4月以降、新規に五種混合で開始する方(生後2ヶ月児)のみが対象になります。
肺炎球菌ワクチンは、新しい方がカバーできる型が多いメリットがありますし、
五種混合は、内容は変わりませんが、注射が2本→1本に減らせるメリットがあります。
対象の方は、待てるのであれば、4月最初の2週間を外して、3週目以降にしていただくとよいかもしれません。
そして、ヤオコー駐車場の有料化が、3/18月曜から開始されます。
とはいえ、当院使用者には無料券の発行が可能ですので、特に費用がかかることはありません。
会計時に受付で、入庫時間をお知らせください。
2024.3.17(日) 院長 力石浩志